総排泄腔遺残症患者の母子関係と家庭における性教育との関連

2019年4月より,本研究に取り組んでおります.

総排泄腔遺残症は,女児にのみ発生する,胎生期に尿道・膣・直腸が分離不全を来し,排泄孔を一つしか持たない先天的難治性稀少泌尿生殖器疾患です.出生直後からの複数回の手術により生殖器に後遺症状を伴うため,思春期には恋愛や性交,妊娠等に支障を来す場合が多く,患者には性に関する特別な配慮が必要です.娘のセクシャルヘルスへの支援に母親の役割が不可欠であることは,他の健康行動に関する先行研究報告から容易に推測されます.本研究ではまず,女子大学生を対象に家庭内性教育と母子関係との関連について調査研究を実施しました.家庭内性教育とは,家庭で性について話したり知識を伝えたりすることを意味する場合が多く,家庭内性教育における母子関係の重要性を明らかにして基礎資料とすることを目的としたものです.結果はこちら

Covid-19流行により総排泄腔遺残症患者の集まりになかなか参加できず,オンラインでの交流が多い中,疾患や治療について,また疾患とともに生きる方々の思いに触れることができました.交流会はまだ始まったばかりですが,会の発展のお役に立てたらと思っております.今後ともどうぞよろしくお願いいたします.

2021年2月27日 『オンライン 総排泄腔関連疾患 講座と交流会』では多数ご参加いただき,またお忙しい中,アンケートにも多数の回答をいただきまして,誠にありがとうございました.

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アンケート集計結果は,後日研究報告ページに投稿します.

本ページおよび研究報告は,科学研究費助成事業 基盤研究(C)「総排泄腔遺残症患者の母子関係と家庭における性教育との関連(19K11059)」の助成により作成しています.